◆肉離れの応急処置のポイントについて
肉離れの応急処置のポイントはRICE処置にのっとって、適切かつ迅速に処置を行うことです。
この応急処置の処置レベルによって、治療後の「競技への復帰までの期間」を大きく短縮する事も可能となります。
では、具体的な応急処置方法を見ていきましょう。
肉離れを発症した時点では、筋細胞の部分的な断裂によって、
・大量の内出血
を伴うケースが大半です。
ですから、肉離れではこの内出血を何よりも迅速に抑制する事が大切となります。
その為にも、例え多少動ける程度の軽度の肉離れ症状であったとしても運動はただちにやめ、
・受傷後すぐにアイシング処置
を開始する事が重要です。
アイシング処置を行うと血管の流れが鈍くなり、患部への「血液の過度な集中」を抑える事が出来ます。
血液は大量の酸素を必要としますから、一点に集まりすぎると、「元気な細胞も酸欠を起こして死滅」していきます。
この余計な元気な細胞までの死滅を抑える事が、肉離れの内出血を直ちに抑える為の最大のポイントなのですね。
アイシングを行うには氷嚢があると便利です。氷嚢はビニール袋に細かく砕いた氷を入れ水を少しだけ含ませてあげるだけで簡単に自作できます。
自作の氷嚢を使用する場合は、徐々に袋の表面が塗れてべちゃべちゃしてくるので、別途タオルを準備するか、薄いタオルを氷嚢の表面に巻いておけば氷が解けてきても心地よく使用が可能です。
部活動のマネージャーなどは選手のケア用品として自作で準備する氷嚢よりもアイスパックがあれば肉離れに限らず捻挫や突き指など他の障害を起こした時にもすぐに使用できるので便利です。
肉離れは基本的に頻繁に発症するようなスポーツ障害ではありません。
その為、例えばスポーツを家族で行っている場合や比較的、怪我の発症が多いアスリートはアイスパックを一つ常備しておくと良いかもしれません。
アイスパックを選ぶポイントは、一般家庭にある冷蔵庫で造られるサイズの氷を簡単に入れることができる入り口が広いタイプがベストです。価格は製品グレードや販売店によって異なりますが大抵は2千円未満で手に入ります。